多くの小規模LANではネットワークサービスに、 SMBプロトコルが使われています。 これは"ウィンドウズネットワーク"、 "ウィンドウズワークグループネットワーク"、 "LANマネージャ"等の名前で呼ばれることもあります。 SMBを使えば、プリンタだけでなく サーバの"共有ディレクトリ"にもアクセスできます。
KDEには、SMBプロトコルのサポートが組み込まれています。 KDEはネットワーク透過なので、SMB共有は、 例えばKonquerorファイルマネージャやファイルダイアログ などで、ローカルのファイルと同様にアクセス出来ます。 この機能を使う為にはKDEに、あなたのSMBネットワークに 関する情報をKDEに教えておかねばなりません。 でも心配する必要はありません。 その設定は通常、とても単純なもので、あなたのネットワーク内の他のウィンドウズ クライアントで必要とされるものと全く同じです。
ウィンドウズ共有のコントロールモジュールは3つのセクションに分かれています:
ネットワーク設定セクションは、あなたのネットワークの 基本情報を指定します。 この設定情報は、主にネットワーク内のブラウズの為に使われます。
ユーザ設定セクションでは、 特定のサーバや共有にアクセスするための情報を指定します。
パスワードポリシー セクションでは、 SMBパスワードを、KDEに記憶するように 設定出来ます。
このセクションでは、あなたのSMBネットワーク に関する基本的な情報を設定して下さい。 この情報はKDEがあなたのネットワークのブラウズを行う為に必要です。 もし設定すべき情報が全く分からなければ、あなたのネットワーク管理者 に尋ねるか、あるいはネット内の近くのマシンから設定をコピーして下さい。
ブラウズサーバは、KDEがネットワーク内を参照する際の、 参照先ホストです。 あなたのシステム上でSMBサーバを運用していないのであれば、 ネットワーク参照を使う場合には、この項目を指定しなければなりません。
ブロードキャストアドレスは、末尾が255で終る特別な ネットワークアドレスです。 例えば、あなたのLANがクラスCの、IPアドレスが192.168.0であるネットワークだったと します(これは中小企業のLANとしては典型的なものです)。 ブロードキャストアドレスはこの場合、192.168.0.255になります。 多くの場合、このアドレスは正しく推測することが出来ますが、複数のネットワークに 属している等、KDEが推測し損なう場合にはここのアドレスを設定する必要があります。
場合によってはWINSアドレス(すなわち、あなたのネットワーク内の WINSサーバのアドレス)も設定出来ます。 WINSは必ずしも必要ではありませんし、多くのネットワークでは 使われていません。 しかしながら、WINSサーバを使用するとネットワークのパフォーマンス は顕著に向上する場合もあります。
実際には誰でもアクセスできてしまう、セキュリティ上問題のあるSMB ネットワークは多いですが、原則として、 SMBサーバへの アクセスは認証を必要とします。 SMBサーバは、共有またはユーザーレベルの2つの認証方式を提供しています。
共有レベルセキュリティは、ある共有(即ち、SMB サーバ上で 公開されているディレクトリ)にはパスワードが割り当てられている、というものです。 共有にアクセスするにはパスワードが必要になります。
ユーザーレベル認証とは、ユーザーが複数居て、各々にパスワードが割り当てられている というものです。 共有にアクセスするには、ユーザー名とパスワードの入力が必要となります。
複数の共有とSMBサーバを使う場合、 各々異なった認証方式を使用することもあるでしょう。 その個々について認証情報を保存することが出来ます。 サーバと認証方式の組の事を"バインディング"と呼びます。 バインディングが保存されている共有にアクセスする場合、 KDEは自動的に適切な認証方式を適用します。 パスワードが保存されていれば、認証のプロンプトも表示され ません。
![]() | KDEは、より使いやすくするために、SMBパスワードを 保存しておくことが出来ますが、一方で、これはセキュリティ上の問題と なるかもしれません。 SMBサーバをセキュリティに厳しい環境で使う場合には、 パスワードは保存しないようにして下さい。 |
バインディングを追加するには、サーバ名を指定し、共有またはユーザー名 (ログイン名と言うこともあります)のどちらかを入力します。 またパスワードも指定しておけます。 それから追加ボタンを押すと、新規バインディングが リストに表示されます。 バインディングを削除するには、削除対象をリストから選択して、 削除ボタンを押します。
KDEがバインディングを保存していない共有を参照する場合、KDEは パスワードプロンプトを表示します。 ここでパスワードを入力した時、KDEにそのバインディングを自動的に 保存するようにさせることも出来ます。こうするとKDEが記憶しているので、 後でもう一度アクセスするときでもパスワードの入力は要らなくなります。 新しいバインディングを追加を選択して下さい。 しかしながら、これにはセキュリティ上のリスクが伴うと思われるなら、 特にセキュリティに厳しい環境でお使いの場合等には、 新しいバインディングを保存しないを選択することをお奨めします。
このセクションは Jost Schenck <jost@schenck.de> によって書かれた。