Kデスクトップ環境

6.2. KOfficeのGUIのカスタマイズ

KOfficeは、はじめから殆どの人にあうようなGUI(graphical user interface)を 提供しているものの、中には様々な理由により外観を変更したいという希望が あるでしょう。例えば、著者の母は、知らないボタンやメニューを怖がります。 そのため、KOfficeを必要最低限のみの機能にしたGUIに縮小しました。 手紙を書いたり、特定のテンプレートのみを使用するため、保存や読み込み、印刷等 の機能以外は必要なかったのです。

QtやKDEの”action”というコンセプトにおかげで、KOfficeの メニューやツールバー等を自由にカスタマイズできます。残念ながら、現時点では 簡単にこれを可能とするダイアログはありません。KOfficeはGUI設定事項をXMLファイル にて保存するため、これを編集する必要があります。将来的にはこれは 変わるかもしれません。が、現時点ではXMLに関する知識(あるいは、HTML)が 必要です。

通常、各KOfficeアプリケーションは、最低でも2つのXMLファイルを持ってます: いつはシェルのGUIについてで(通常、何も文書をひらいていない場合、こちらが表示 されます)、もう1つはGUIの設定(通常はこちらが表示されます)です。 例えば、KWordでは2つのXMLファイル、kword_shell.rckword.rcの2つがあります。

これは、.rcファイルのサンプルです。


例 6-2. rcファイルのサンプル

 <!DOCTYPE QConfig ><QConfig>
 <MenuBar>
  <Menu name="Edit"><text>Edit</text>
   <Action name="edit_cut"/>
   <Action name="edit_copy"/>
   <Action name="edit_paste"/>
   <Separator/>
   <Action name="edit_find"/>
  </Menu>
  <Menu name="Insert"><text>Insert</text>
   <Action name="insert_picture"/>
   <Action name="insert_clipart"/>
   <Menu name="Variable"><text>Variable</text>
    <Action name="insert_var_datefix"/>
    <Action name="insert_var_datevar"/>
   </Menu>
  </Menu>
 </MenuBar>
 <ToolBars>
  <ToolBar name="edit_toolbar" position="right">
   <Action name="edit_cut"/>
   <Action name="edit_copy"/>
   <Action name="edit_paste"/>
  </ToolBar>
 </ToolBars>
 </QConfig>