Kデスクトップ環境

5.39. パネル

5.39.1. はじめに

KDEパネル(kickerと呼ぶこともあります)は、 KDEを最初に立ち上げたときにスクリーンの下端に見えるバーの事です。 パネルは、アプリケーションへの素早いアクセス方法を提供し、 あなたのデスクトップを編成するのを容易にしてくれます。 パネルを使うと例えば以下のような事ができます。

5.39.2. 一般

一般タブではKDEパネルの基本的な機能 (後述する他のパネルアプリケーションでも見られるような機能です) の設定が出来ます。

5.39.2.1. 場所とサイズ

場所フレームではパネルをスクリーンのどの端に 付けるかを選択できます。 通常、スペースはパネルを水平に―即ち上端または下端に―配置した時が 一番、有効に活用されます。 異なる設定を色々と試してみるには、パネルをドラッグして動かしてみる 方が簡単でしょう。

パネルのサイズは小、中、大の3つから選択出来ます。 使うアプレットによっては、異なるパネルサイズでの 方がより良く動く場合があります。

5.39.2.2. 「隠す」ボタンと「自動的に隠す」

お使いのスクリーンの解像度によっては、パネルが、貴重なスペースを余りに 取り過ぎているように思われるかもしれません。 KDEは、2つのスクリーンスペースの節約方法を提供しています: 1つは、「隠す」ボタンを使って必要が無くなったときに手動でパネルを隠す方法、 もう1つは、使っていない時にパネルを自動的に隠れるように設定して置く方法の 2つです。

パネルの「隠す」ボタンが有効になっていると、パネルの両端にスクリーン端 方向への矢印の付いたボタンが表示されます。 このボタンをクリックすると、パネルは、その方向へ滑べるようにして隠れます。 その後、パネルを再表示するボタンのみが残ります。 この機能を有効にするには有効と書かれたオプションをチェック して下さい。 マウスが上に来るとハイライトオプションを有効にすると、 「隠す」ボタンはマウスカーソルが上に来るとハイライトされます。 サイズスライダーではボタンの幅を変更できます。

「自動的に隠す」機能を有効にしていると、パネルは、所定の時間、マウスカーソルが その上に無いと自動的に隠れます。 マウスカーソルが、その領域(パネルがあった領域)に来ると、パネルは再表示されます。 この機能を有効にするには、「自動的に隠す」フレームの有効と 書かれたオプションをチェックして下さい。間隔スライダー を使って、隠れるまでの時間間隔を指定できます。

5.39.3. ルック &フィール

ルック&フィールタブを使って、パネルの外観を 変更する設定―機能は変更しません―が出来ます。

アニメーションで隠すオプション(「隠す」ボタン)や 自動的にアニメーションで隠すオプション(「自動的に隠す」) を使って、パネルが滑べるように隠れるのか、単に消えるのかを設定出来ます。 有効オプションを使ってアニメーションを有効にしたり 無効にしたり出来ます。 速さスライダーを使ってアニメーションの速さも 設定出来ます。

背景テーマは、パネルの背景に使用する画像で、デスクトップ の背景に使う画像と同じ様に使う事が出来ます。 背景テーマを使うオプションをチェックすると、この機能を 有効に出来ます。 その下にあるエディットボックスに直接ファイル名を入力するか ブラウズボタンをクリックして、使用する画像ファイルを指定します。 右側に選択した画像ファイルのプレビューが表示されるでしょう。

アプレットハンドルを隠すオプションは、 パネルアプレットを動かすのに使うハンドルを隠します。 この時、マウスカーソルがその上に来るとハンドルは再び表示されます。

5.39.4. メニュー

メニュータブでは、パネルメニューの挙動を設定できます。 ここで設定出来るのは、アプリケーションの起動に使うKメニュー、 ブラウザメニュー、及び、最近のドキュメントメニュー等です。

メニューキャッシュは、パネルメニューが素早くスクリーンに現れる 為の機構です。 それは、メニューがアクセスされる都度、メニュー情報をディスクから読み込む のでは無く、最初にメニューがアクセスされた時に、メニューエントリーを 記憶しておく方法です。 しかし、システムで利用可能なメモリによっては、キャッシュをクリアー したいと思うかも知れません。 メニューキャッシュをクリアオプションをチェックすると、 暫くしてメニューキャッシュがクリアされます。 下のスライダーで、どのくらい経ってからキャッシュをクリアするのかを 調整出来ます。

ブラウザメニューフレームは、ブラウザメニュー が隠しファイルを表示するかどうか(unixシステムでは、 隠しファイルはドットで始まるファイル名のファイルです)、及び ブラウザメニューに表示出来る最大ファイル数を設定出来ます。 後者のオプションは、低解像度のスクリーンを使っている時に便利でしょう。 さもなければ、ブラウザメニューは多数をファイルを含むディレクトリを 表示するとあっと言う間に、スクリーンを埋め尽くしてしまうでしょう。

K メニューフレームは、Kメニューの機能を設定します。 複数のロケーションのメニューを結合オプションは 全てのアプリケーションを1つのディレクトリツリーに表示します。これは 定義ファイルがどこに格納されているかを区別しません。 例えば、このオプションを有効にしていると、アプリケーション メニューにはシステム全体で設定されているアプリケーションと共に、 あなたが設定したものも一緒に表示されます。 このオプションを無効にしていると、システム全体で定義されている アプリケーションメニューと、あなた自身の設定したもののみが格納されてる サブメニューに分かれて表示されるでしょう。 最近のドキュメント サブメニューを表示オプションはKDE アプリケーションで最近開けたことのあるドキュメントのサブメニューを有効にします。 クイックブラウザ サブメニューを表示オプションはブラウザメニュー を有効にします。

5.39.5. ボタン

KDEパネルはいわゆる"タイルボタン"をサポートしています。 これはパネル上のボタンを設定可能な画像を用いて描画するものです。 ボタンのタイルを有効するには、 ボタンタブのボタン背景にタイルを使用 オプションをチェックします。 これで各種のボタンのタイルの設定が出来ます。

パネルボタンの種類毎に、フレームがあり、そこに有効 オプションがあって、そこでタイルの有効/無効を設定します。 ある種類のボタンに対し、タイルを有効にしたら、 その下のコンボボックスで、タイルを選ぶことが出来ます。 右側にはそのタイルのプレビューが表示されるでしょう。

5.39.6. アプレット

アプレットは、パネルの機能を拡張する小さなプラグインです。 KDEには幾つかのアプレットが含まれていますが、サードパーティーから 提供されることも有り得ます。 パネルアプレットは2種類の方法で起動できます: 内部からの起動、または外部からの起動の2種類です。 '内部からの起動'はアプレットをロードする方法としては、より望ましい 方法でしょう。 しかし、出来の良くないサードパーティ製のアプレットを用いる時には、 安定性とセキュリティの問題があります。 この問題に備えて、アプレットは'信頼済' かどうかをマークできます。 そして'信頼済み'アプレットとそうでないもののパネルでの扱いを 変えるように設定することが出来ます。 用意されている 選択肢は:

安定性とセキュリティの観点から、最初の2つのいずれかを設定し、 '信頼済み'アプレットは、KDEの基本パッケージ内のものに限ることを お奨めします。

アプレットに、'信頼済み' または'信頼済みでない'とマークするには、 片方のリストボックスから、もう片方にアプレットを移すだけで済みます。 信頼済みアプレットのリストボックスからアプレットを選択し、>> ボタンをクリックすると、選択されたアプレットをもう一方のリストボックスに 移動出来ます。 <<ボタンは、利用可能なアプレットのリスト から、信頼済みアプレットへ、選択されたアプレットを移動させます。

5.39.7. 著者

このセクションは Jost Schenck によって書かれた。