Kデスクトップ環境

第 9章各国語のキーボードを新たに作る

システム全域に影響するキーボードファイルはすべて$KDEDIR/share/apps/kikbdに、また個人のキーボードファイルは$HOME/.kde/share/apps/kikbdに保存されています。 おのおのは拡張子.kimapを除いたファイル名で識別されます。個人のキーボードファイルは同じ名前(ラベルではありません)を持ったシステムキーボードファイルよりも優先されます。

キーボードマップを新たに作るには、既存の.kimapファイルをテンプレートとして使います。キーボードファイルは二つの主要なセクションに分かれます。

  1. International Keyboard (国際化キーボード) このセクションでは次のアイテムを定義します。

    • Authors:作者のリスト。コンマで区切ります。 "name last_name < email address>" という書式で書きます。

    • Comment**: キーボードについての説明的なコメント。

    • Language**: キーボードの言語。

    • Charset: キーボードの使う文字セット。

    • Locale: ラベル。

    • Label*: kikbdがキーボードを識別するのに利用されます。

    * - 必須 ** - 他言語に翻訳されます。

  2. KeyboardMap(キーボードマップ) このセクションでは、次の形でデフォルトの文字に4つの文字をマッピングします。
       1       keysym<num> = <default sym>,<sym1>,<sym2>,<sym3>,<sym4>,
       2   
    さらに、キーコードを文字にマッピングします。
       1       keycode<num> = <key code>,<sym1>,<sym2>,<sym3>,<sym4>,
       2   
    numはキーに固有の番号、symは16進法の数字に変換した形またはX11が解釈する形での文字、keycodeは10進法のコード、default symは(kikbdが起動する前の)キーに対応するデフォルトの文字です。 最初の文字sym1とsym2各国語の文字を定義し、sym3とsym4alternate文字を定義します。keysymによる定義だけを用いる方が望ましいです。

    また、このセクションではCapsSymbolを、コンマで区切ったラテン文字のリストとして指定することもできます。これはCaps Lockのエミュレーションが行われている時にkikbdが処理します。

新しいキーボードを製作し、テストした後には、それをKDE開発チームか、直接kikbdの作者または管理者にに提供してくださると嬉しいです。